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07/10-07/23 2008 北米サービスサイエンス・システムサイエンス探究の旅

作成日: 2008.07.31
更新日: 2012.12.06

はじめに
 
 今回の海外出張は、出口教授、岡安特任講師とともに、サービスシステム科学に関する2カ所の情報収集ミーティングおよび学会(ISSS2008)出席のためにトロント・マディソン・サンノゼを2週間で回るかなり大規模なものである。ただし、出口教授はトロントで分かれ、ISSS2008が開催されるマディソンではなく、ちょうどその時期ワシントンDCで開催されるWCSS(World Congress of Social Simulation)に出席し、再びサンノゼで合流する計画である。また、マディソンでは、猪原准教授と発表予定の博士課程学生が合流する予定になっている。

7月10日(木)
16時40分発のユナイテッド航空機で出発。シカゴが悪天候でトロントへの乗り継ぎ機の出発が遅れるものの無事トロントへ到着。夜8時というのに大変明るい。緯度が高いということだ。到着ロビーでDavid Ingと3月以来の再会。彼の車でホテルへ。明日のミーティングが、 当地のIBMが中心となってカナダ/米国の研究者からなるSSME関連のコンソーシアムを組織して、カナダ政府にファンドを申請するための打ち合わせであること、それにフィンランドと日本が関与できないか検討するためにこちらからのプロポーザルを紹介すること、を確認。少なくとも明日の午前中は、 こちらが考えているプロポーザルの紹介を行う予定。
 ホテル到着後、直ちにレジストレーションを終えて、明日8時半のピックアップを約束して分かれる。出口先生とホテル近くで食事。BBQ pork and Duck 飯は、ロンドンの私のひいきの中華飯屋みたいで、期待以上のでき。10時頃ホテルに戻るとちょうど岡安氏到着。彼の遅い晩ご飯に、コーヒーでつきあって11時頃部屋に戻る。

7月11日(金)
8時15分ホテル発。Davidの運転で、ヨーク大学で10日から開催されているService Engineering, Science and Management-intelligence Consortium (SESMiC) proposal のミーティングの2日目に参加する。市内から約45分で、いわばすずかけ台キャンパスのような郊外型の大学。SESMiCはカナダ政府のNetworks of Centers of Excellenceへのプロポーザルとして企画されたもので、カナダのいくつかの大学をコーディネートしてSSMEの教育研究のネットワークを作ろうというもの。第1次審査は通過しているとのこと。大学からの参加者(全員で15名程度)はcomputer science系が多い感じだった。
 なおこの企画の仲介・促進役としてIBMが深く関与しており、実際この日の発表は我々をのぞけば皆IBMのものであったし、軽食、ランチ、コーヒーなどすべてIBMの寄贈であった。IBMからすれば、かつて全世界でComputer ScienceついでInformation Scienceを立ち上げ、その教育研究を押し進めたのと同じ感じで進めるとのことである。二日目は世界の同様の動きを研究とカリキュラムの方向から概観することが目的となっていた。
 最初に私から概説を30分ほど行う。社会的価値創造がサービスに対応することを強調。次いでMinna Takala (Nokia, Finland)がフィンランドにおける大学と産業界の連携の仕方と現状についてSkypeで参加。3番目にIBM Innovation and University RelationsのDianne FodellからSSMEに関する概説。全体像がわかりやすく見えた。彼女のこのpptを送ってもらえるよう依頼。
 昼食は学内の立派なレストランで。同じテーブルを囲んだオタワ大学の教授夫妻、モントリオール大学の遠隔教育を行っている先生、Davidらと今日全世界で同時発売のiPhoneの話題で盛り上がる。
 1時からAlmaden Research CenterからきたPaulの話。抽象的であったが、どちらかというとマーケッティングからのアプローチか。彼の定義によれば、Service is an application of competence for the benefit of another party.であり、サービスはvalue co-creation by two partiesであるという。いずれにせよ、割と聴いたような話も多く、来週Almadenに行って会ったときにもう少し突っ込んだ話をするつもりである。
 その後、彼の講演に対する質疑が30分近く行われ、若干このまま終了かとの雰囲気も感じたので、岡安君から我々のサービスイノベーション教育の取り組みについての紹介を提案して、これを実施。Paul からのコメントは、いわばマイナーとして全学の学生に開く高度リベラルアーツのコンセプトは、通常のコースに比べ大変ユニークだという。それはそうだろう。また、社会科学に重心がありすぎるのではとのコメントもあったが、既に科学技術の素養を持った学生が履修することを想定しているので、T型化するためにはこのような形が理想的と説明。
 ラップアップ後、 IBM, Canada の Pat (Vice President, Manufacturing, Development and Operations), Stephen (University Relations Manager)と今度とも連絡を取り合い協力することで合意。
 会場を出、Davidの運転で市内に戻るも渋滞。ホテルに到着後、直ちにディナーに呼ばれている中華街のSky Dragonまで3名で散歩がてら行く。30分弱。Davidの家族とともにU. Torontoのマーケティングの教授(野中郁次郎先生とBerkleyで一緒だったとか)と翌日ISSSにDavidたちと車で向かうという年配のイギリスからの女性研究者(後にElinaと判明)が同席。量が大変多かった。いずれにせよ、IBMに感謝。David の長男(物質科学を専攻)もISSS2008に参加するという。ホテルにかえったらDianneから発表資料のpptが届いていた。
 

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7月12日
 移動日。7時45分にホテル発、タクシーで空港へ。ここで、出口先生はワシントンDCへ、岡安君と私の2名はMadisonへと二手に分かれる。シカゴの空港で中村さんと合流。マディソンの空港でホテルの迎えのバスを1時間近く待たされるも、とりあえず無事に到着。ただ、私の名前がホテルの予約リストにないという。ISSSの実行委員会を通して予約・支払いを完了していたので、ホテル側も事情がわからず、明日学会登録のときに確認することにした。2重払いをさせられたらばからしい。
 チェックイン後、早速ホテルの周辺を散歩。裏のCapitolの周りで美術品、絵画の市が立っていた。土曜の夕方を何となく優雅で心地よい雰囲気で過ごせ、ちょっと感激。いかにも外国に来た気分。
 夕方6時に待ち合わせて、中村さんとマディソン一番のメイン通りState St.のメキシコ料理に。しかし、ブリットとビールを注文するも必ずしも期待通りでなく残念。ホテルに戻りコーヒーで口直し。

7月13日
 時差ぼけがなおらず、夜中の3時過ぎに目が覚める。昨日のミーティングの記録と印象をメモ書き。メールを処理。8時過ぎに朝食に行くとジェロームと中村さんと一緒に。ジェロームはOutlet shopに行くという。夕方のwelcome partyでみんなそろうことを確認。それまで、眠くて気力もわかずホテルの部屋で過ごしこの記事を執筆。
Welcome partyで日本からの到着組(猪原、佐々木、中村、Jeromeの各氏)と無事再会。また、Gary, Jenniferらと久しぶりに再会。早めに会場を抜け出し、湖畔のテラスで大学ブランドのビールで乾杯。

 

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